03 手軽に接続するstatic-key
実際にVPN通信を行うための準備をしていくわけです。
しかし、取っ掛かり上は簡単にやりたい。そうですよね?きっと。
私はそうです(笑)
今回は、セキュリティ無視して、拡張性無視して簡単にサクッっとつないで
便利なVPNの恩恵をうけましょう。
実はこの方法はhttp://openvpn.net/static.htmlの方法をそのまま行っただけです。
リンク先は英語ですので、分かりやすいように日本語で書いておきます。
Static Keyの設定はPoint-to-Pointで接続する理想、または、テストに最適です。
StaticKeyの特徴としては
- 簡単セットアップ
- X.509証明書の管理が必要がない
といった事があげられます。
では、不利な点は何でしょうか?
- 拡張性に限界があり、クライアント1台にサーバ1台の縛りがあります。
- PFSが欠けています。-かぎ情報が漏洩する可能性があります-
- 簡単に言うと長期間鍵を使っていると危ないということです。
- パスワードは平分で保管する必要あり
- 鍵を設定前にやり取りするするの面倒
といった感じです。
今回の環境ですが、
サーバ :Linux (Fedora Core 4)
クライアント:Windows XP
となっています。
まず、openvpnのプログラムをインストールする必要がありますね。
Fedoraを利用されている方であれば、以下のコマンドでOKです。
[root@apolo ~]# yum install openvpn.i386
Loading "installonlyn" plugin
Setting up Install Process
Setting up repositories
Reading repository metadata in from local files
Parsing package install arguments
Resolving Dependencies
--> Populating transaction set with selected packages. Please wait.
---> Downloading header for openvpn to pack into transaction set.
openvpn-2.1-0.14.beta16.f 100% |=========================| 20 kB 00:00
---> Package openvpn.i386 0:2.1-0.14.beta16.fc6 set to be updated
--> Running transaction check
--> Processing Dependency: liblzo2.so.2 for package: openvpn
--> Restarting Dependency Resolution with new changes.
--> Populating transaction set with selected packages. Please wait.
---> Downloading header for lzo to pack into transaction set.
lzo-2.02-2.fc6.i386.rpm 100% |=========================| 4.0 kB 00:00
---> Package lzo.i386 0:2.02-2.fc6 set to be updated
--> Running transaction checkDependencies Resolved
=============================================================================
Package Arch Version Repository Size
=============================================================================
Installing:
openvpn i386 2.1-0.14.beta16.fc6 extras 357 k
Installing for dependencies:
lzo i386 2.02-2.fc6 extras 63 kTransaction Summary
=============================================================================
Install 2 Package(s)
Update 0 Package(s)
Remove 0 Package(s)Total download size: 420 k
Is this ok [y/N]:
Downloading Packages:
(1/2): lzo-2.02-2.fc6.i38 100% |=========================| 63 kB 00:00
(2/2): openvpn-2.1-0.14.b 100% |=========================| 357 kB 00:00
Running Transaction Test
Finished Transaction Test
Transaction Test Succeeded
Running Transaction
Installing: lzo ######################### [1/2]
Installing: openvpn ######################### [2/2]Installed: openvpn.i386 0:2.1-0.14.beta16.fc6
Dependency Installed: lzo.i386 0:2.02-2.fc6
Complete!
以下のように表示されればプログラムは無事インストール完了です。
[root@apolo ~]# rpm -qa |grep openvpn
openvpn-2.1-0.14.beta16.fc6
OpenVPNのWinwosクライアントにはGUIが付いているものと、付いていないものが存在します。
コマンドプロンプトが好きな方はどちらをインストールされても良いと思いますが、
通常はここからダウンロードしてインストールを完了すればOKです。
インストール自体はイエスマンになれば誰でも簡単に完了できます。
では、まずサーバ側の設定を済ませましょう。
サーバ上でstatic keyを作成します。
openvpn --genkey --secret static.key
これでstatic.keyというファイルが出来上がります。
ファイルの中身を見るとこんな感じです。
[root@apolo ~]# cat static.key1
#
# 2048 bit OpenVPN static key
#
-----BEGIN OpenVPN Static key V1-----
5f9e3f5fb119f135fd909ca0f259cb41
8aa09985cc9935a3ad5a5b33390a877f
6c814abf6c6ef849fa8da05c0b06620b
b44fc474d85a57d15ebe5d19a1f4f4d5
43626f751eeade35afd4be67cde27e6d
528de63cd7a61ec026b50b43ea3edf68
76bcf2273d3d40286c5462129fcc0b44
44535f96a73f8d0acdd21172204b05ac
354e4c34f3a991a52c38605e8190dc7f
31c4742c82e18d14502c553b279c7858
10deb0086c0c3ec3fd4d95d26f4aed50
370382721acaa1b4ac47b11628312579
c26b35215cdf259c1202d5b23a34d208
7fb0544628ffa788ad3f145c8e459225
a19ce8f50b98173ead054a9f2299d87b
4f24118ebf7166a07e07cbf0b8774ade
-----END OpenVPN Static key V1-----
もちろん、このテキストをコピーするだけでも鍵となります。
#それほど手間でないので自分でつくりましょう。
この鍵をサーバとクライアントにコピーします。
次にサーバの設定ファイルを設定していきます。
ファイル名:/etc/openvpn/server.conf
dev tun
ifconfig 10.8.0.1 10.8.0.2
secret static.key
ん?簡単すぎて拍子抜けでしょうか?しかし十分です。
あとさきほどのstatic.keyを
/etc/openvpn/static.key
の位置にコピーしておきます。
あとは、
/etc/init.d/openvpn start
でデーモンを立ち上げてください。
Linux上でFWが動作している可能性があるので、ひとまず
FWをOFFにします。
/etc/init.d/iptables stop
もちろん、接続が確認できればFWは元に戻す方がベターです。
後ほど、このあたりも触れるとします。
クライアントの方はというと、
ファイル名:C:\Program Files\OpenVPN\config\static_client.ovpnremote server.name.dane
dev tun
ifconfig 10.8.0.2 10.8.0.1
secret static.key
としてください。remoteは実際に接続するサーバ名です。
またサーバと同じように static.keyは
C:\Program Files\OpenVPN\config\static.key
に配置して下さい。
これで終わりです。クライアントのOpenVPNを起動してみましょう。
タスクバーにこんな感じで待ち受けます。
それでは、このアイコンを右クリックして
static_client → connect
で接続を行います。接続のメッセージが出たら成功です。
アイコンが緑になればOKです。
Windows上でサーバまでVPNが成功しているか確認してみましょう。
C:\Documents and Settings\akihito>ping 10.8.0.1
Pinging 10.8.0.1 with 32 bytes of data:
Reply from 10.8.0.1: bytes=32 time=16ms TTL=64
Reply from 10.8.0.1: bytes=32 time=16ms TTL=64
Reply from 10.8.0.1: bytes=32 time=17ms TTL=64
Reply from 10.8.0.1: bytes=32 time=16ms TTL=64Ping statistics for 10.8.0.1:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
Minimum = 16ms, Maximum = 17ms, Average = 16ms
上記のように表示されればひとまず成功です。
10.8.0.1はサーバ側でもつtunデバイスですね。
とりあえず、家ネットワークに侵入する事ができました。
次回はこの設定に肉付けをしていき、実用性に耐えるものに
したいと思います。
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